2024年09月09日

企業の目的を定義する場合、出発点は一つしかない

◆読み合わせ会UNFILで、前回われわれの事業は何かを

 学びました。これを決定することの大きな理由の一つは

 各階層での意思決定を同じ方向に向けることです。

 もし全員の意思決定の基準が、勝手に行われるとすれば

 互いの努力は反対方向に向かうことになります。

 組織内で引っ張り合いがあれば、顧客に向けられるエネルギー

 は分散
してしまいます。

     チェンジリーダーの条件

 次回の読み合わせ会UNFILでは、事業は何かを定義する出発点

 について深く学びます。

 事業を始めるときに、自分の好きなことややりたいことを

 あげるようですが、
実はこれが大きな間違えを起こします。

 出発点が自分だからです。出発点は、顧客であるべきです。

 その方が経営の理にかなっています。

 では顧客とは何か。これが難しい。以下のようなことを中心に

 皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

   1.顧客には少なくとも二種類ある

   2.顧客はどこにいるか。非顧客を含めて考える

   3.本当は、顧客は何を買うのか


 おそらく次回は、『われわれの事業は何になるか』という

 将来のことも考えるセクションまでは進められると思います。

 チェンジリーダーの条件34頁【顧客は誰か】からです。

   日時 9月30日(月)18時半〜

   場所 三重県中小企業家同友会 4F 会議室にて

 オブザーバー参加お待ちしております。

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2024年09月02日

戦わずして勝つ将軍こそ、最も優れている

◆豊臣秀吉は、戦いの名手で百戦百勝したと言われています。

 これは全くのデマです。本当に戦ったら少なからず死傷者が

 でます。これは自分にとって国力を落とすだけです。

 本格的な戦いをして国力が落ちたら、違うところから戦いを

 挑まれます。有能な将軍は、馬鹿げた戦いはしません

 そして三戦すれば国が滅びることになります。

 秀吉は、まず和睦を仕掛けたそうです。戦うとしても

 兵糧攻めを多用したと聞いたことがあります。戦いのさなか

 でも、自軍が不利になると和睦を仕掛けたそうです。

 優れた将軍は、犠牲を少なくするようにして戦います。

    戦わずして勝つ将軍こそ最も優れている

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 戦いを長くして、敵軍の民を疲弊させると勝ったとしても

 その重荷を背負うことになります。
出来るだけ早く戦いを

 終わらせることを考えていたようです。

 日露戦争までの日本は国力が劣っていたことを知っていた

 ので、和平条約を素早く結びました。

 企業間の競争に置き換えると、どのようになるでしょうか?

 営業現場でよくある相見積もりは、ガチンコの戦いです。

 同じものを同じ条件で価格だけで優劣が付くようなことは

 やらないことです。現実はそういうこともあると思います。

 しかしどう考えても納得がいかないことをやり続けることは

 スタッフを疲弊させることになります。

 ここは一度素直に戦うと自分のスタッフの能力を奪われるとして

 考えてみてください。戦わずして勝つ方法はないかと。

 ここが踏ん張りどころです。今までそうだから、明日もそうだ

 という考えは、マネジメントが持つ考えではありません。

 なぜなら社会は動的であり、動的なところにしか経済はありません

 から。

 この時に必要な考え方が、差別化です。差別化とは人と違うことを

 することです。相手がこうしてきたから、対抗してそれ以上の何かを

 することとは違います。
ルール自体が変わるようにするのです。

 例えば、ペットボトルのお茶は100円程度で売っています。これを

 頑張って98円とか97円で販売するのは差別化とは言いません。

 しかし、脂肪が燃えるお茶だから150円というと顧客の価値選好が

 変わってしまいます。まず弁当のお茶にはしません。お味も比較対象には

 なりません。どれだけ自分の脂肪を燃焼させるかです。

 今はこのようなお茶は、各メーカーから出してきています。

 したがって弱者はさらに差別化をしていかなければなりません。

 そのヒントとなるのが、次回の研修のテーマである細分化です。

 細分化とは別に差別化をする際に重要なことがあります。

 それは、人と違うことを考える習慣を持つことです。未来工業の

 改善提案の目的はそこにあるとにらんでいます。

 それでも差別化を思いつかない場合は、より上位のものを想定

 する
と見えてくる時があります。

 そもそも顧客が求めている価値は何だったかを考えてみて

 ください。この答えはそう簡単ではありません。

 先ほどのお茶の場合、お茶ではなくなるかもしれません。

 お客に一歩近づく接近戦です。エフピコはこれで成功しました。

 それでも戦わずして勝つ方が、自分の組織の能力は発揮で

 きます。未来工業の例をよく調べると納得いくはずです。

 納得いったら、それを実行するのがマネジメントの役割ですね。

 価値選好のステージを変えてしまうのが本当の差別化であり

 戦わずして勝つことです。

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posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会

2024年08月27日

事業で成功したいなら、空の心で顧客起点で考える

◆昨日のアンフィルは、マーケティングとイノベーションを

 中心に学びました。

   『企業の活動とは、マーケティングと

    イノベーションによる顧客の創造である。』

 このセクションを習得すべきは、上記のことです。

 いずれも、顧客そして非顧客のことを見ることから始まり

 ます。しかし多くの場合、自分の売上や利益がちらついて

 このことを忘れてしまいます。

     チェンジリーダーの条件

 こうして勉強をしていても、頭に入ってこないのは頭の

 どこかで『どうやったら儲かるか』をいつの間にか考えて

 しまっているからです。

 顧客の欲求、現実、価値から考えたとて売れるものがなければ、

 会社にとって何の意味もない
と考えを中断してしまうのです。

 空の心でとタイトルに書いたのは、その心を無にすること

 です。自分ができる、できないに関わらず顧客の欲求は

 何なのだろうかと考えることです。そして実際に外に出て

 調べることです。

 こんな欲求があるのではないかと仮説ができたら、自分たち

 のできること、得意なことで実現するにはどうすればよいか、


 不足ているものを足しこむには、どうすればよいかを孫正義氏

 のように脳がちぎれるぐらい考えること
です。

 なぜならばマーケティングとイノベーションによって顧客の創造

 するのが企業活動だからです。

 次回は、チェンジリーダー34頁【顧客は誰か】から学びます。

   日時 9月30日(月)18時半〜

   場所 三重県中小企業家同友会 4F 会議室にて

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

熱意願望を持つとは、楽観主義を決意すること

◆次回のマネジメント育成協会の定例研修会から弱者の

 戦略を学びます。

 最初のテーマは、強い願望と強い研究心を持つことです。

 小さい会社の社長は、業績に対する影響度が大きくなります。

 その中でも、どんなことがあっても良い会社にしようと

 いう強い熱意願望
を持たないと幾多の艱難を乗り越える

 ことはできません。中小企業は経営資源が乏しいですからこれ

 は致し方ない
ことです。

   blog20240827.jpg

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 熱意願望というと大きな夢を持ち達成していくような人を思い

 浮かべます。例えば京セラの稲盛和夫氏など起業して十年ほどで

 社員数が1万人を超えていたと聞いたことがあります。

 孫正義氏もその一人だと思います。もともと一兆、二兆という

 事業がしたかったと28歳の講演で言っていました。

 しかし、多くの中小企業の社長が必要な熱意願望はこのようなもの

 ではない
のではないでしょうか?

 成果を出すためには、必ず行動が伴います。つまり行動できる人に

 なれば良い
わけです。
 
 行動する人が積極的と映るのではないかと思います。そしてその結果

 成果をあげていく。

 この時の行動には二通りあります。皆さんは楽観主義と楽天主義の

 違いが解るでしょうか?

 AIのGeminiに教えてもらったところ以下のようでした。

   『楽天主義は、物事が必ずうまくいくと安易に考え、
    努力を怠りがちな考え方です。』

   『楽観主義は、物事がうまくいく可能性を信じつつも、
    現実的な努力を伴う考え方です。』


 ここでは紹介しませんが、AIは賢いのでこれをわかりやすく表に

 してくれていました。

 上記の説明を見れば分かるように私たちは楽観主義をとるべきで

 あることが解ります。

 可能性を信じるとは、できることは何かを考えることではない

 でしょうか?

 メンタル脳という書籍に、次のようなことが書かれていました。

 古代から人間は命の危険にさらされてきました。その結果、行動を

 抑制してきたようです。警戒心とでもいうものでしょうか?

 しかし現代では、古代に比べて命に関わるような危険は圧倒的に

 少なくなっています。しかし脳はそれが認識できず常に何か問題は

 ないのだろうかと警戒している
のだそうです。

 警戒することが、生きる術だったからです。

 行動を抑制することは、ある意味脳が正常に働いている証拠です。

 しかし現代人は、この薬が少々効きすぎてしまっているうようです。

 これを適度に効かすには、楽観主義をとることだと私は思います。

 アランの幸福論では、楽観主義を次のように書いています。これも

 AIからです。

   『楽観主義を単なる楽観的な思考ではなく、困難な状況に
    おいても希望を持ち続け、積極的に行動する意志である』

 悲観主義は感情、悲観的な感情に振り回されるそうです。

 楽天主義も同じく感情に振り回されているようながします。

 これとは違い楽観主義になろうと意識の力を働かせるそうです。

 つまり楽観的になるには、楽観主義になろうと決意することのようです。

 どんな困難な状況でも、くじけずに希望を持ち続けることがマネジャーに

 とっては大切だということですね。

 大きな夢を持つとか、会社を大きくするなどではなく可能性に行動する

 ことを決意していきたいものです。これも訓練ですね。

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posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会

2024年08月14日

戦争の話で恐縮です。できる将軍から学ぶ

◆戦争の話ばかりで恐縮です。日本にもすごい将軍がいた

 ことに感銘を受けました。さらにその戦い方が経営にも

 言えていることに気づかされましたので、あえて投稿

 したいと思います。

 皆さんは、石原莞爾という軍人をご存じでしょうか?

 戦争の天才と言われた方です。

 詳しくは、竹田恒泰氏のYouTubeもしくは
         → https://youtu.be/yoWCyKy2yOI?si=ycokpJSCMC0H3KFy

 著書『アメリカの戦争責任』の序章をご覧ください。

 序章は、アマゾンの試し読みで読むことができます。

 石原莞爾は戦争の天才、東条英機は戦争が下手くそだった

 そうです。

   戦争の話で恐縮です。できる将軍から学ぶ

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 石原莞爾が戦後の外国人記者に語ったことですが、

 自分が戦争の指揮を執っていたら、日本は負けなかった。

 どうやって戦うかを問われて、一機に前線を後退させ

 日本が絶対に守らなければならないところに集中
して

 戦力を投入するというのです。こうすればサイパン島は

 守れB29の基地は存在せず日本を空爆することはでき

 なかった。つまり原爆は落とせなかったのです。

 戦線を狭くすることで、米軍は補給路が伸びそう簡単に

 手は出せないだろう。

 そして戦場が狭くなったことで、ボロボロの飛行機と

 技術の低い飛行士でもなんとか戦えた
だろうというのです。

 東条英機も首相として絶対域は設定していたものの戦争が

 下手くそなためか。周りの意見に振り回されているうちに

 意思決定できず戦線は拡大していったようです。

 将軍の術の違いによって、何十万人もの一般市民が犠牲になり

 日本は焦土化してしまったのです。

 これを社長に置き換えるとどうなるでしょうか?

 明確な意思なく経営をしているうちに現場は売上を目指して

 戦線を拡大
していることはないでしょうか

 補給路が伸びきって、長時間労働を強いるようには

 なっていないでしょうか?

 自分の都合だけで経営をするとこうなりがちです。

 お気を付けください。

 次回の定例研修会は、『強者の経営戦略』とここまでの

 まとめです。意図せず経営をしていると強者の戦略に

 なってしまい、いつの間にか組織の力以上のことを

 やらされていることになります。

 戦いを学ぶとは、戦わない方法を習得することだと

 私は思います。一緒に学んで、実践していきましょう。

   <<ライブde解説は8月18日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 19:01| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会

2024年08月09日

成果を生むのは、マーケティングとイノベーションだけ

◆前回の最後の一節が、今回のブログのタイトルです。

 次回は、この二つのうちマーケティングについて学びます。

 一般的に思われているマーケティングは、どうすれば物が

 売れるか。どうすればお客に到達できるかなどを言い表して

 います。販売することを主としています。

 しかしドラッカーがいうマーケティングの理想とは、販売を

 不要にすること
です。

 そのためには、顧客は何を買いたいかを考えることから始めな

 ければなりません。これはそう簡単な話ではありません。

     チェンジリーダーの条件

 私は魚屋ですから、お客は魚を買いたいのです。と単純な話では

 ないのです。

 その昔、専業主婦が普通だったころ、魚屋行くのは魚屋の親父から

 近所の情報を仕入れたり、買い物に来た奥さんたちと話して

 ストレスを解消
したりしていました。

 遊びといっても、当時はそれほどありませんでしたし、専業主婦

 ともなると世間の目もあります。

 ところが今やその買い物も余暇ではなく、仕事になってきました。

 共働きが増え、他にも楽しみを持てるようになってくると、魚屋の

 親父の長話は勘弁して欲しいわけです。

 夕食の食材を仕入れにきているような感じでしょうか?

 できるだけ短時間で自分の目指すものを見つけたい。

 しかも魚料理に使う調味料なども同時に仕入れたいわけです。

 こうなると自動的にお客は、総合的に食材が置いてあるところに

 行くわけです。その切り替わり時期では、チラシなどで売ろうと

 せずともお客が勝手にやってきた
のです。

 これを成功させることがマーケティングです。

 今の日本の高齢社会では、顧客のニーズは一体何なんでしょうか?

 独居老人の人、老人でなくても独居は増えていきます。

 私の隣のお爺さんは、健康のために隣町まで自転車で買い物に行くと

 言っていました。

 もしかしたらそのスーパーマーケットには、自分の娘のような

 高齢者が働いているかもしれません。

 今はローコストオペレーションで、少ない人数で回していますが

 このようなことを本当に顧客は望んでいるのでしょうか?

 こういうことから考えるのがマーケティングのようです。

 しかしマーケティングだけでは、企業は成功しないと言っています。

 経済がよどんでいて、そのパイを獲りやいしているような業界は

 明らかに沈んでいきます。

 顧客に新しい価値を提供していけるところだけが、事業を継続して

 いけるのです。

 数ある中小企業の中で、次世代に勝ち残るのはこの2つを行って

 いる企業だと思います。

 マーケティングもイノベーションも実はお金が掛かりません。

 双方とも人の知恵です。

 最後の次のように締めくくっています。

   『企業の活動とは、マーケティングとイノベーションに

    よる顧客の創造である』

 
  次回、読み合わせ会は

   日時 8月26日(月)18時半〜

   場所 三重県中小企業家同友会 4F 会議室

   チェンジリーダー 顧客から出発せよ(29頁)からです。

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:45| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2024年08月08日

ランチェスターの法則は戦争。だから経営には使えない

◆昨日マネジメント育成協会の定例研修会が開催されました。

 テーマは『ランチェスターの法則』です。

 教材の制作者竹田陽一先生の言葉を借りるとハードの部分

 と言っています。この考えを前提に経営に展開していく

 という学問でいうと公理の部分にあたります。

 ですから、それをそのまま実際の経営に使うことには

 無理があります。そもそもランチェスターの法則は、特定

 二者間の戦いについて
のことです。こういうことを伝えると

 余計にこんがらがるかもしせませんね。

 とにもかくにも、そのままの言葉では経営に応用することは

 できないということを頭においてください。

 だからと言って役に立たないというのも早計です。

 もちろん研究する必要がないということにもなりません。

 ソフトバンクはじめ名だたる企業がこれで成功いるからです。

     ランチェスターの法則は戦争。だから経営には使えない

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 われわれマネジメントは知識労働をしています。知識労働とは

 既知の知識を使って、成果をあげるために新しい知識を作りだす

 ことです。学校の教育とは大きく異なります。

 知りえた知識をそのまま使えるのは、世の中では検定試験ぐらいです。

 では、どう考えればよいのか?

 私は次のように考えてきました。

 企業間競争って本当にあるのでしょうか?

 A社、B社が競い合って業界でいくらすごいからと言って、

 お客さんが買わなかったらなんの価値もありません。

 今はなき、ビデオデッキのVHSとベータの争いは何だったんで

 しょうか?

 このことから企業間で競争しても意味がないと私は考えました。

 なのに実際は競争にさらされている場面は多く見受けられます。

 その最たるものが、相見積もりというものです。

 同じ人が全く同じもので値段の違うものを持ってきたら皆さんは

 価格の高いもの、安いものどちらを買うでしょうか。

 100人中100人が安い方ではないでしょうか?

 双方とも縁もゆかりも同じ会社から、価格の違う見積もりの

 場合も同じだと思います。

 こうしてお客さんは価格による価値選考を行い、会社側、特に

 営業マンは競争相手に勝ったとか負けたという表現をします。

 戦争と違うところは、お客さんの価値選考によって優劣がつくと

 いうことです。比較するものがなかったら、そこに戦いは起こり

 ません。

 次のことを伝える前の大前提があります。優勢か劣勢かお客さんの

 数で決まるという前提です。
 
 ランチェスターの市場占有率の強者と弱者の区分によると、1000社中

 995社は弱者つまり劣勢となります。

 上記の相見積もりでいうとガチンコ値段勝負をすれば負けるという

 ことです。競争のテーブル、価値選考のテーブルに乗ると負けます。

 つまり劣勢企業が生き残る術は、競争に乗らないようにすることです。

 しかし経済社会で何も手を打たなければ、同じ基準で価値選考は行われます。

 本来競うべきことは、お客さんの価値選考に合致するようにわれわれが努力

 することです。お客さんが望んでいることを相手より先に見つけ、満たした

 すことです。

 お客さんの価値選考基準が何かと探り当てることが健全な競争だと私は

 思います。それによって、いまだ満たされていない社会のニーズに応えら

 れるからです。
そのような業界は繁栄を続けることでしょう。

 経営に応用すると明らかに、二国間の戦争とは違うということを

 少しは分かってもらえたのではないかと思います。

 言葉足らずのところは動画で補足したいと思います。 

   <<ライブde解説は8月11日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 11:55| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会

2024年07月31日

企業間競争に勝つには、勝てる状況を作ることである

◆戦略とは団体戦の勝ち方であることを前回学びました。

 8月7日の研修のテーマは『ランチェスターの法則』ですが

 私がこの章で肝だと思うのは、どのような状況になったら

 自分たちが有利に戦えるかを知ることです。

 企業間競争で勝つとは、結果的に業績が他社に比較して

 高くなります。竹田先生曰く、一人当たり純利益が3倍に

 なるそうです。

 とはいえ、戦略を考えるときの道筋は二通りしかありません。

 競争条件が有利なのか、不利なのかです。

    企業間競争に勝つには、勝てる状況を作ることである

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 競争条件が有利とは、お客さんが多くいることです。

 特定の市場で、1位の市場占有率であり26.1%以上、

 2位との差が10:6以上付いた時に有利な状況となります。

 アサヒビールが、キリンビールを逆転する前は、この状態が

 ずっと続いていました。その後、スーパードライで逆転したのは

 有名な話です。逆転したのちに解かったことらしいのですが

 2位が頑張って同じような商品を発売し宣伝すると1位の

 商品も売れる
そうなのです。アサヒビールの顧問だった

 中條さんが講演でおっしゃっていました。

 しかし占有率が1位はその営業エリアで1社しかいないわけ

 ですし、26.1%、10:6の差を加味するとほとんどが

 競争条件は不利だと考えられます。実際1000社中995社は

 不利な状況だそうです。

 われわれは競争条件は不利であると考えた方が良いわけです。

 もう一つ押さえておくべき大切なことがあります。それは数的

 有利になった方が確実に勝つ
と考えることです。これも中條さん

 が講演でおっしゃっていたことこです。

 中條さんは、陸軍中野学校の卒業だそうです。軍隊では何も工夫

 しなかったら数的に有利な方が勝つと教えていたそうです。

 少しでも被害を少なくし、うまく行けば勝てる工夫こそ

 弱者の戦略です。その目的は、競争条件を有利な状況になること

 です。強者になるための戦略が弱者の戦略です。

 では勝てる状態とは、どういうことを言うのでしょうか?

 競争条件が不利な会社が勝つ状況とは、

 接近戦、直接戦、一騎打戦、局地戦で戦えるような状況を

 作ること
です。

 このことを理解してから、強者と弱者の経営戦略を学ぶと

 自社の経営に応用していけると思います。

 戦略とはとてむ曖昧で解かりにくいものです。それは実態が

 みえないからです。実態となったときには、戦略は展開されて

 戦術になってしまうか
らです。

 例えば、DXが流行っているかといってDXを導入しても

 それ自体が戦略ということはありません。DXはあくまで

 道具です。それを自分の状況に合わせて、どのように使えば

 効果的と考えることが戦略です。

 世間の流行りに流されず、今の自社にとって最も効果的なことは

 何かを考え続けること
です。

 その道筋がランチェスターの法則から導きだされた強者の

 戦略と弱者の戦略です。

   <<ライブde解説は8月4日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会

2024年07月30日

企業であり続けるために目的とすることは

◆昨日7月のアンフィル(読み合わせ会)が開催されました。

 進んだのはたった2頁半。テーマも以下の2つだけでした。

   1.利益と社会貢献は矛盾しない

   2.企業の目的は一つ −−− 顧客の創造


 ここでのメインテーマは、企業の目的ですが、そのことを理解

 するまえに、われわれが常識と考えていることを打ち砕くのが

 利潤動機の否定です。人は利益を第一に(この場合お金です)

 考えて行動するというのが、常識化されていますがその誤りを

 指摘しています。

 このチェンジリーダーが書かれて、数十年が経ち行動経済学が

 このことを証明しています。

  チェンジリーダーの条件

 企業の目的は、顧客を創造することであると本文にありますが、

 これを読んで本当に腹に落ちてわかる人はほとんどいないのでは

 ないかと思います。

 顧客を創造するとは、現在持っている商品、サービスで新たに

 買ってくれる人を探すこと
も一つですが、未だ解決していない

 顧客の欲求を満たす
こともその一つです。

 私は、顕在ニーズと潜在ニーズに分けて考えています。

 顕在ニーズを、よりよく満たすよう努力することで、新たな

 顧客を創り出すことができます。

 しかし多くの企業は、顧客からクレームを受けないように努力を

 しているように
見受けられます。

 さらに未だ満たされていないニーズを察知し、有効需要に変える

 ことなどほとんど手付かずです。

 この二つを満たすには、マーケティングとイノベーションという

 機能が必要であると本文では言っています。

 裏を返せばこの二つのことが企業の成果を生むために行うこと

 であることが分かります。

 次回は、このマーケティングとイノベーションとはどういうものかを

 学んでいきます。

  次回、読み合わせ会は

   日時 8月26日(月)18時半〜

   場所 三重県中小企業家同友会 4F 会議室

   チェンジリーダー 顧客から出発せよ(29頁)からです。


posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2024年07月25日

戦略とは全社的勝ち方、戦術は部分の勝ち方

◆昨日育成協会の定例研修会が行われました。戦略と戦術を

 マスターする後半です。

 DVD教材を用いた研修は、前半で終え後半はケーススタディを

 用いた自社に置き換えて考えることにチャレンジしてみました。

 戦略とは、全体の勝ち方のルール、またはその知恵です。

 戦術とは、部分の勝ち方のルール、または知恵です。


 サッカーで例えるなら、1対1の対決です。相手が抜けだすのを

 どのような術で防ぐかがこの勝ち方のルールです。

  戦略とは全社的勝ち方、戦術は部分の勝ち方

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 接客で考えるとある人が接客するとお客がリピートする確率が

 上がるとします。この人は、戦術力が強いわけです。

 それをそのままにしておくと、この人が接客したときはよいですが

 ほかの人だと力不足になるので、お客は減ります。

 方や競争相手の店では、接客が高い人はいません。普通の人です。

 普通の人ですが、教育訓練によってすべての人が平均以上です。

 お客は接客してくれた人の顔はほとんど覚えていません。しかも

 だれに接客して欲しいかを選ぶこともできません。

 したがって、特別にうまい人より誰がやっても平均以上になることが

 店対店の勝負の分かれ道
です。これは私の戦略です。

 もっと戦略実力が高い人は、ほかのやり方でもっと高い成果を出すかも

 しれません。そのこと自体が知恵なのです。

 話を簡単にするために、平均以上が接客業の分かれ道だと仮定します。

 そうするとどのようなことをしなければならないかというと、突出した

 接客の禁止です。自店にとって標準的なことをきっちりと行うこと

 奨励しなければなりません。

 店内での競争は禁止です。しかし団体戦でほかの店以上の接客を目指す

 ことが目標になります。これが社長が決めた勝ち方のルールです。

 この戦略が正しいかどうかは、業績で判断するしか方法はありません。

 飲食でも、個性を売りにする場合はあります。ホストクラブなどは

 おそらくそうだと思います。

 この場合は、店内の競争をある程度推奨する必要が出てきます。

 あくまで、他者との違いのよる競争です。

 そして、それぞれがナンバーワン、ツー、スリーのホストをどのように

 引き立たせるかのチーム制も考えられるかもしれません。

 個性のある人から選択できる方が、客は嬉しいわけです。

 自分の推しを持つことができます。これらを考えること自体が、戦略なのです。

 戦術はホストの術なので、連絡の取り方を工夫したり話の話題を作ったり

 することです。戦術だけに頼るとナンバーワンホストの機嫌を損ねた時点

 で、その店は終わってしまいます。


 こうなってもよいように下からあがってくる体制を作ると決めるのも

 戦略活動です。

 戦略とは、常に全体を考えて手を打つことです。将来のことを考えて

 今の手を打つことです。


 企業の場合、お客と競争相手と社会との関係において全体のことを決めな

 ければなりません。したがって、これが正しいというのは、その時点では

 解りません。後になって、業績として現れてきます。

 ただしルールはあります。それが自社の立場によって、決める2種類の

 戦略の考え方です。これについては、次回のテーマになります。

   <<ライブde解説は7月28日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント育成協会