2023年11月02日

勇気をもつ

◆『義を見てせざるは勇無きなり』これは新渡戸稲造の武士道で

 勇気について説明した有名な一文です。

 義とは正義、正しいと思ったことをやらないのは勇気がないと

 説明しています。

 私は募金活動をしているところを発見するとできるだけ遠回り

 をして、目線を下げて通って
しまいます。

 まさに、勇気がない人を演じているわけです。

 その原因の一つが、募金活動についてよく分かっていないことが

 あげられます。正しいことなのかがよく分からないのです。

     プロフェショナルの条件

 少なくとも自分自身にとっては、気分の悪いことではありません。

 私の財布にある邪魔な小銭になくなり、誰かが助かるわけですから。

 しかし集まった募金が、どう使われるのかを知る余地がありません。

 もしかしたら間接的でも戦争に加担する使われ方をしている

 やもしれません。

 まず正しいかどうかを判断するためには、知識が必要です。

 そのための勉強であると思います。知識を得てそれで正しいと

 思えるものを持つということです。

 その後は、仮にそれが間違えであっても、勇気をもって決定する

 ことです。

 イノベーションと企業家精神に次のような一文があります。

  『マネジメントが報酬を支払われているのは、判断力に対してであって

   無謬性に対してではない。


 無謬性とは、正しくあることだそうです。よくあることですが、社長という

 立場上誤りは許されないと思い、自分の正しさを証明しようとしてしまいます。

 正しさに報酬を払われているのは、学者です。マネジメントは判断力に

 対して報酬があるので、勇気をもって意思決定するというより、意思決定は

 当然の行為、仕事
です。

 自らが信じられる意思決定を行うこと自体に報酬が支払われているのです。

 そうは言っても不安はあります。そこで数日もしくは数週間待つという

 提案がなされています。

 よくあるのが、状況が良くなったらと意思決定を伸ばしに伸ばして

 結局意思決定せず世の中に流れに流されたというマネジメントが最も

 やっていはいけないことをしてしまいます。

 皆さんは、今まで意思決定をせずにきて、失敗だったということはありませんか

 一度振り返ってみてください。

 次回、Unfilは、11月27日(月)18時半から

 テーマは、第二章 優れたコミュニケーション『四つの原理』169頁です。

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2023年11月01日

決定は本当に必要か

◆中小企業の意思決定は、おおむね社長がしていると私は

 感じています。如何でしょうか?

 特にオーナー企業は、そうではないかと思います。

 一人で決定するときは、ほとんどの場合『満場一致』です。

 しかしそれでは自分の決定が正しいと思うばかりで、意思決定

 の検証はできていません。

     プロフェショナルの条件

 このセクションでは、『何もしない』という決定もあると

 いうことです。何もしないという決定をしたとしても、行動した

 ときとしなかった時の犠牲とリスクの大きさを比較せよ
と言って

 います。中小企業、零細企業はこのことがなされていません。

 行動しなくても生き延びることはできるかもしれません。

 しかしそれは本来の姿なのでしょうか?将来自分の能力を発揮できる

 ような意思決定
なのでしょうか?その場しのぎを続けることだけは

 避けなければなりません。

 最後に、決定のための指針として次の2点が挙げられています。

  1.得るものが犠牲やリスクを大幅に上回るならば
    行動しなければならない。

  2.行動するかしないか、いずれかにしなければならない。
    二股をかけたり、間をとろうとしてはならない。

 双方ともやってしまいそうなことです。

 決定するならば、しっかりと検討し二度とやり直さなくても

 よい、すぐに行動するか否かを決定できるまで検討するべきです。

 これをやらないあいまいさが、自社をゆでガエル状態にします。

 次回、Unfilは、11月27日(月)18時半から

 テーマは、第二章 優れたコミュニケーション『四つの原理』169頁です。

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2023年10月31日

満場一致に注意せよ

◆成果をあげるには、教科書のいうような意見の一致ではなく

 意見の不一致を生み出さなければならない。

 私の知る中小企業の会議は、社長の考えを納得させるような

 会議
がほとんどです。

 この方法は、肉体労働の生産性が課題となる資本主義社会では

 有効であったものの知識労働の生産性が課題となる現代では

 あまりよい方法とは言えません。


 肉体労働の場合、唯一正しい方法があることが前提です。

 おそらく、先人の行っていることがよい方法であるはずです。

 上司は、部下の仕事を経験していた時代ですから。

 しかし知識社会である現在はそうではありません。唯一の方法

 というのはあり得ません。私はプログラミングの世界にいました。

 何かを実現する方法は、数えきれない程あります。部下の考え方の

 方が優れていることなど日常茶飯事
です。

    プロフェショナルの条件

 【満場一致に注意せよ】のセクションでは意見の不一致の理由を3つ挙げて

 います。

   1.組織の囚人になることを防ぐ

   2.選択肢を与える

   3.想像力を刺激する


 組織の囚人になるとは、トップの言いなりになるということです。

 トップの考え通り動く、ロボットになってしまうのです。このような

 組織が果たして高い成果を上げられるでしょうか。

 選択肢を作るということは、選ばれた方法がダメだった場合、検討し

 つくされた次の対策が用意されていることです。

 これをプランBなどいいます。プランBとは、1つがダメなら次の手を

 考えようというものではなかった
と気づかされました。

 想像力を刺激することは、知識を増やす最も簡単な方法の一つです。

 違う角度で、思索を繰り返すことが知識労働の始まりです。

 最近『半沢直樹』を何度も見ています。そういえば頭取が反対意見を促す

 場面があります。『賛成意見は聞いた。反対意見はないかな』と。

 次回、Unfilは、11月27日(月)18時半から

 テーマは、第二章 優れたコミュニケーション『四つの原理』169頁です。

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:16| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2023年10月25日

イノベーションしないことは、組織の自己欺瞞である

◆変化することだけが、唯一変化しないこと。このことは

 誰も否定できない事実です。

 自分だけは変わらずにいられると思いたくなるのも、解ら

 なくもないです。

 個人の人生だったら、結果はその人に戻ってくるのですから

 変化を受け入れないという選択肢もあると思います。

 しかし今や分業が進み組織に所属することが自分の人生にも

 影響が出てきます。

 組織によりよく所属することが、その人の人生にとって

 幸せをもたらすのではないかと私は思います。

   イノベーションしないことは、組織の自己欺瞞である

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 変化する社会である組織が存在意義を持つには、社会の変化

 するニーズに応えなければなりません。
つまり組織は変化を

 受け入れて初めて存在を許されます。

 変化する組織に組織に所属するには、組織に貢献することです。

 よりよく所属しようとするならば、組織の変化に貢献すること

 です。したがって今までの自分のままでいて組織によりよく

 所属することはできないのです。

 自分だけ昔ながらの慣れた仕事をしたければ組織の外にいる

 ことです。自分だけが昔のままでいようとするならば、組織の変化を

 妨げ、いずれ組織を破壊
していしまいます。

 組織の外で仕事をしているような芸術家でさえ、組織を利用しな

 ければ自己実現をすることはできません。

 では、組織を変化させる中心的な人物とは誰でしょうか?

 それこそマネジメントの役割です。ここでいうマネジメントは、

 地位や経験がある人とは限りません。組織全体の成果に責任を持とうと

 する人のことです。組織が成果を手に入れるには、変化を受け入れる

 必要があります。したがってマネジメント自身が変化を受け入れない

 ことは、組織の自己欺瞞
です。

 イノベーションとは、変化を機会にすることです。

 そんな人でも言い訳があります。

 目の前の問題が多くて、それどころではない。今の問題を片付けな

 ければ先はないということです。

 本当にそうなのでしょうか?

 今の問題を片付けた先には将来はあるのでしょうか?

 未来は、今の意思決定、今の行動が創ります。したがって今未来の

 意思決定、行動をしない限り未来は永遠にきません。

 解っているけどできないというのは、未来を見ようとしない自己欺瞞です。

 新渡戸稲造の武士道に、『義を見てせざるは勇無きなり』と

 あります。正しいと解っていながら行動できないのは、勇気がない

 からです。

 自分を勇気づけイノベーションにチャレンジしていきましょう。

 とは言え、どうやったらいいのか?

 そのイノベーションの方法を体系的に書かれたのが、

  『イノベーションと企業家精神』です。

  <<ライブde解説は11月5日チャンネルはここから>>


posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラッカーの世界

2023年10月20日

変化を利用するものが明日を創る

◆先の見えない日本経済だと言われるとその通りだと

 思いませんか?

 実は先なんていつも見えていないのに、今まで続いて

 いたことが運よく続いていたように思っているだけです。

 経営資料の中に、対前年比なんていう数字があります。

 指標としては意味はあります。しかし対前年より上だから

 良かったとか、下回っているからダメなんて考えていたら

 過去と同じように続くという考えに侵されている証拠です。

 将来なんて見えないのはいつも同じですが、はっきり解って

 いることが一つだけあります。


   変化を利用するものが明日を創る

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 それは社会は必ず変化するということです。

 将来を自分のものにする第一歩は、変化を受け入れることです。

 将来を自分のものにする人は、次のことを実行します。

 『変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する

 このことを、ドラッカー著:イノベーションと企業家精神に、

 企業家もしくは企業家精神の定義としています。

 先が見えないというのは、別の見方をすれば今まで通り

 事は進まない
ということです。つまり変化が目の前に迫って

 きている証拠です。

 今こそ『イノベーションと企業家精神』が必要なときです。

 そこで、このブログを利用してイノベーションの機会を研究

 していきたいと思います。

 『変化は当然かつ健全である』という思考回路にしていきましょう

  <<ライブde解説は11月5日チャンネルはここから>>
posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 14:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラッカーの世界

2023年10月15日

経営の教科書【どこにいるのか、どれだけいるのかを問う】

◆237号の最終回です。今月号から戦略について話を

 しています。

 本日のトピックスは、何と言っても陶山戦略が示して

 くれる以下のガイドライン
です。
    陶山戦略のまとめ.JPG
 私はこの原則を応用することで、多くの問題の解決の

 糸口をつかむことができました。

 とりわけ細分化して持てる手段で、1つ目を崩すこと

 これだけでも身に付けてほしいと思います。

        ★ライブ録画はここから★

   
posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ランチェスター戦略

2023年10月11日

人間は成長する必要があるのか?その2

◆前回マズローの自己実現についてお伝えしました。

 私なりの解釈ですと

  『自分らしくありながら、存在を周りから

    認めてもらうこと
』ではないかと思います。

 もしかしたら認めてもらう必要はないのかもしれません。

 認めてもらっていると感じること方が大切です。

 周りがいくら認めたといっても、自分自身がそう感じなけ

 れば意味はありません。


 もし自分らしくなく、つまり自分を殺して認められよう

 とすると自分自身がなくなってしまいます。

    人間は成長する必要があるのか?その2

  

 さらに、周りに気を使うことばかりしていると、周りがすべて

 敵に思えるようになります。こうなってくると後ほど伝える

 協力することなど出来なくなります。

 『認めてもらえるのなら協力しましょう』となるのです。

 自己実現もしくは本物の人間になる過程で、自分が生きる意味を

 知ると思います。

 そうするためには、

   『自分の能力を使って協力し貢献して

    他者からあなたの存在を必要と感じてもらう


 ことだと思います。

 自分がそう思えるということが重要です。

 自分の能力を使ってというのは、相手に忖度することでは

 ありません。能力があるかの如く振舞って、相手に気に入ら

 れることでもありません。

 相手に協力し、貢献を感じるには、自らが成長しなければ

 なりません。不足している点を補って初めて相手へのより大きな

 貢献が
できます。

 なぜなら、貢献とは相手がどう感じるかからです。

 もしかしたら成長しなくても貢献はできるかもしれません。

 しかし貢献感を感じ続けるには、さらに上の貢献が必要です。

 なぜなら相手がより以上求めてくるからです。

 人は不足しているところを補おうとすることに対して、

 共同体としてその場の所属を承認
します。

 人間は今までの自分より成長することにより、他者から自らの

 存在感を得続けることができます。

 努力して貢献してくれる人は、こちらも評価したくなるものです。

 逆に成長しようともせず、自分の正当性を主張する人を承認する

 ことができるでしょうか。

 つまり人間は自分らしく成長しようとすれば、人は自動的に承認

 してくれる
ということなのです。

 皆さんはどのように感じられるでしょうか?

  <<ライブde解説は10月15日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | アドラーの世界

2023年10月08日

経営の教科書【われわれの顧客は誰か、顧客は変わるものである】

◆経営というものには、基本と原則というものがあるようです。

 その基本と原則というものは、公式のように単に当てはめれば

 答えが出るというものではありません。

 当てはめ方は、各社の状況によって違います。

 しかし、その元ともする考え方が、基本と原則に沿っていない

 と成果は出ません。

 今回のライブは、その原則も原則、大原則の大本ともなる

 『事業は顧客が決める』です。

 つまりわれわれの顧客は誰かという問いに答える必要が

 あります。しかもその問いは、常にする必要があります。

 ランチェスター通信が必要な方は、以下からダウンロードしてください。
             ↓ ↓ ↓
       ランチェスター通信237号はここから

        ★ライブ録画はここから★

   
posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ランチェスター戦略

2023年10月05日

評価測定のための基準を見出す

意思決定も、科学と同じように仮説が唯一の出発点である。

 これが出来ていない。

 仮説を立てるということは、自分の意見を持つということです。

 しかしながら、仮説を立てることに慣れていない人の方が多いように

 思われます。仮に立てたとしても、狭い範囲にとどまることが多い

 ようです。

 仮説を立てられない原因は、指示待ちの思考回路が根付いてしまって

 いる
からだと私は考えます。

    プロフェショナルの条件

 組織が、結果ありきで運営されていれば過程は無視していることに

 なります。過程を重視せずに、仮説を立てることはできません。

 結果ありきで運営すると結果の出るものしか実施しようとしません。

 できれば何も考えずに結果が出ることだけを望むわけです。

 もう一つ仮説が立てられない原因は、情報不足です。その中でも基本と

 原則に関する知識が不足
しています。考え方のルールというものでしょうか

 さらに仮説は検証しなければなりません。

 その一文が160ページ3行目『したがってまず初めに・・・』から8行目

 あります。再度読み返してみてください。

 皆さんは、このセクションをどのように読み解いたでしょうか
 
 次回、Unfilは、10月30日(月)18時半からです。

 テーマは、『満場一致に注意せよ』161頁からです。
posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 08:29| Comment(0) | TrackBack(0) | UNFIL

2023年10月04日

人間は成長する必要があるのか?その1

◆アドラー心理学を学んでいて一つ壁に当たっていることが

 あります。それは人は成長すべきかどうかということです。

 私は成長すること自体が成功であり、人がよりよい人生を

 歩める方法
だと思っています。

 しかしアドラー心理学を学んでいても、そのような結論めいた

 ことが出てきません。

 ただし、共同体にとって有用なことで貢献することである

 とは言っています。

 私の疑問は、なぜそうしなければならないのかというその理由です。

   人間は成長する必要があるのか?その1

   ★動画deプログ解説はここから★

  

 逆説的にいうと『成長なんてしなくても生きていける』という

 ことなのです。事実そんな大変なことにチャレンジしなくても

 現代なら十分に生きていけます。お金を稼ぐ稼がないに関わらず

 働かなくても生活はできます。

 人は自分が自分であることを渇望してます。そんなことはない

 と言われる方も見えるかもしれませんが、よくよく考えると

 自分の存在意義がないと人間は生きている意味がわからなく

 なります。
なぜそう考えるのかは解りません。

 社会から全く隔離されたと考えてみてください。生きてける

 でしょうか?

 ドラえもんで次のようなものがありました。のび太君がいつも

 通りいじめられるので、こんな世の中いやだ。

 誰もいない世界だからいじめられないので、そんな世界に

 行きたいとドラえもんに道具を出してもらいます。

 最初は良かったのですが、しばらくは喜んでいたのですが

 名前を呼んでも返ってこないことに恐怖感さえ覚えます。

 容易に想像がつくと思いますが、そんな世界に行ったら

 1日たりとももちません。

 人は自分の存在意義を感じられないと生きていけないのです。

 こういうのを一般的には自尊心というのでしょうか?

 アドラー心理学では、自尊心を本来の自尊心と随伴的な自尊心に

 わけて考えているようです。

 本来の自尊心とは、自分らしくあることです。随伴的な自尊心

 とは、周りからの承認で自分の存在意義を得ることです。

 周りの承認のために生きるということは、自分ではなくなると

 いうこと
に他なりません。

 本当に人間として生きていくには、本来の自尊心を持つように

 努力しなければなりません。

 感性論哲学の芳村思風先生は、本物の人間になるために次の

 3つのを自問しなさいと言っています。

 本物の人間とは、本来の自尊心を持った人間と私は思います。

  1.不完全性の自覚からにじみでる謙虚さを持っているか?
  2.より以上をめざして生きているか?
  3.人の役に立つことを喜びとする感性をもっているか?


 アドラーの流れをくむマズローは欲求段階説の欲求の5段階目の

 自己実現は、次のように定義しています。

   「偽りのない自分の姿で好きなことをして、

           それが社会貢献につながる状態


 感性論哲学の目指すところと同じではないでしょうか?

 なぜ成長する必要があるのかは、次回のブログして綴ってみたいと

 思います。

  <<ライブde解説は10月8日チャンネルはここから>>

posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アドラーの世界