戦闘に突入する軍全体の勢いによって勝利すべきことを説いて
います。この勢篇は、マネジメントに近いものがあります。
組織への貢献をどのようにするかは、学校ではほとんど学ぶ
機会がありません。しかしこれからの社会は、組織社会ですので
このことがとても重要になります。

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勢篇では、次の6つが書かれています。
18.衆を治むること寡を治むるが如く
19.戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ
20.善く戦う者は、其の勢は険にして
21.紛紛紜紜、闘乱するも乱る可からず
22.善く敵を動かす者は
23.善く戦う者は、之れを勢に求め
著者の浅野先生は、次のように解説をしてくれています。
『世の将軍にとって。天下の精鋭を率いて戦うことは、
変わらぬ夢であろう。だが孫子の時代、兵士の大半
は徴兵された農民であった。当然のことながら、全く
の素人である彼らの戦意は乏しく、戦闘技量もまた
未熟であった。』
この言葉を研修会でよく伝えます。特に戦意が乏しいという点
です。決して従業員が悪いということではありません。
経営者という立場と従業員の立場では、必ずこういう深い溝が
あります。社長であっても、雇われた立場になれば同じように
なってしまいます。
孫子もそうですが、大村益次郎も同じ状況で、普通の人を使って
勝つしかなかったのです。考えてみれば、有能な人間より普通の
人間の方が圧倒的に多い訳ですから、普通の人でも勝てるように
しなければならないということです。
ですから、従業員個人の力に業績を求めること自体、問題が
あるのです。普通の人が、勇敢に戦えるようにする術が、
この勢の考え方なのだです。
ダメな上司ほど、部下の悪口を言ってもっといい人を採って
くれなどと言ってくるものです。自分が優秀なら、部下の能力
を活かすことが出来るはずです。悪いのは部下ではなくて上司
自身の方です。この勢篇は、現代の組織にとってとても重要な
ことを伝えてくれています。

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