2020年03月29日

兵とは国の大事なり

◆孫子は、戦争を否定しています。兵法書というと勝ち方が

 書かれた指南書のように思えますが、それは誤った解釈です。

 第1章計篇の冒頭で、このことを表した言葉がこの兵とは国の

 大事なり
です。軍事は、国の存亡を掛けた重大事です。

 よくテレビなどで、社長の演説シーンで『社運を掛けて・・』

 というのがありますが、経営ではありえません。

 社運を掛けるようになったら、ヤバイ状況です。できれば敵と

 戦うなどという消耗戦になったら中小企業は滅び
てしまいます。

   兵とは国の大事なり

  ★動画deブログ解説はここから★


 戦争では敵国は決まってしまっていますが、経営では市場を

 変えることで争いは避けること
はどれだけでもできます。

 孫子は、戦う前に5つのことを比較して、負けているようなら

 開戦を避けるように教えています。

 その5つとは、『道、天、地、将、法』です。これらを企業間

 競争に置き換えてみると次のようになります。

  『道』社長と社員の一体感

  『天』昼夜、晴雨、寒暑、季節、国際情勢、経済情勢など
     ※自分の力では変えられないもの

  『地』立地、地形、地域

  『将』社長の能力、器

  『法』制度、組織原則


 社長がこの市場に乗り出すと決めたとき、すでにその市場に

 参入している先発業者や同業他社と比較することになります。

 競合する相手というのは、市場が比較する相手ですので同業

 であるとは限りません


 ところが多くの場合、自分の都合で事業を始めてしまい、

 たまたま生活ができる程度稼げているので、俺はこの地域で

 一番になると言っても、上記5つで優っていなければ時間の

 問題で市場から退場させられます。 

 戦争でもそうですが、社会情勢や競争相手そして市場(お客

 のニーズ)は変化
していきます。

 『天』を見極め、『道、地、将、法』を今以上に高めていく

 ことが存続には欠かせないことになります。

 コロナ騒動の最中、天を見極めることは存亡に関わることだと

 私は思います。

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posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 09:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 孫子の兵法
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