書かれた指南書のように思えますが、それは誤った解釈です。
第1章計篇の冒頭で、このことを表した言葉がこの兵とは国の
大事なりです。軍事は、国の存亡を掛けた重大事です。
よくテレビなどで、社長の演説シーンで『社運を掛けて・・』
というのがありますが、経営ではありえません。
社運を掛けるようになったら、ヤバイ状況です。できれば敵と
戦うなどという消耗戦になったら中小企業は滅びてしまいます。

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戦争では敵国は決まってしまっていますが、経営では市場を
変えることで争いは避けることはどれだけでもできます。
孫子は、戦う前に5つのことを比較して、負けているようなら
開戦を避けるように教えています。
その5つとは、『道、天、地、将、法』です。これらを企業間
競争に置き換えてみると次のようになります。
『道』社長と社員の一体感
『天』昼夜、晴雨、寒暑、季節、国際情勢、経済情勢など
※自分の力では変えられないもの
『地』立地、地形、地域
『将』社長の能力、器
『法』制度、組織原則
社長がこの市場に乗り出すと決めたとき、すでにその市場に
参入している先発業者や同業他社と比較することになります。
競合する相手というのは、市場が比較する相手ですので同業
であるとは限りません。
ところが多くの場合、自分の都合で事業を始めてしまい、
たまたま生活ができる程度稼げているので、俺はこの地域で
一番になると言っても、上記5つで優っていなければ時間の
問題で市場から退場させられます。
戦争でもそうですが、社会情勢や競争相手そして市場(お客
のニーズ)は変化していきます。
『天』を見極め、『道、地、将、法』を今以上に高めていく
ことが存続には欠かせないことになります。
コロナ騒動の最中、天を見極めることは存亡に関わることだと
私は思います。

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