2017年05月12日

経営は業界平均と比べるところから始まる  [Vol 246]

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  経営は業界平均と比べるところから始まる  [Vol 246]

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目次・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  1.一人当たり年間粗利益は、784万円

  2.一人当たり年間粗利益が15%少なかったら欠点がある

  3.流通段階の見直しを掛ける             

                                          .+ 
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  1.一人当たり年間粗利益は、784万円
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 セミナーで私が良く使うのは、TKCの出しているデータから抜粋

 した中小企業一人当り年間粗利益調べというものです。

 これは黒字の平均を出したもので、業種業界によって違いますが、

 全業種の平均は、784万円です。

 黒字の平均ですので、100社中10位ぐらいになります。

 これを聞いて反応は様々ですが、多くの方が『高い』と感じるよう

 です。

 それには理由があります。私は三重県の北勢部でセミナーを行うこと

 が、多く全国的に考えれば田舎の方です。地方では稼げる粗利益が低く

 なります。

 もう一つが、黒字の平均であるということです。上位25%〜30%

 の企業の平均
のため高くなります。

 最後が最もその影響が大きく、しかも皆さんが忘れてしまっている

 ことです。

 会社は固定給なしの完全歩合制で運営されています。

 こういう場合は、自然の法則をもろに受けますのでパレートの法則

 働きます。パレートの法則とは、経済学者のビルフレート・パレート

 が、自然界における現象を調査したものです。

 例えば、日本人口を県別に集計し人口の多いものから順番に並べ替え

 ます。この上位1位〜20位までの人口を合計すると全体の75%を

 占めることになります。

 学校の成績、営業の成績、在庫の数など多くの現象がこれに従って

 いるそうです。

 会社の業績も同じく20位まででその75%を占めるとしたら、20位

 以下の80社で25%ですから1社当たりの売上を比較すると、

  上位の20社は、75%÷20社=3.75%。

  下位の80社は、25%÷80社=0.3125%

 なんと12倍の差がつくことになります

 ですから思いのほか、金額差が出るということです。

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     社長の実力・業績の高め方

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  2.一人当たり年間粗利益が15%少なかったら欠点がある
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 一人当り粗利益が、業界平均より15%少なかったら経営システム

 に欠点があります。
いや、そう考えた方が健全です。

 784万円の15%下は665万円です。

 このうち人件費は、ほぼ50%です。これは中小企業全業種の労働

 分配率からも解ります。

 労働分配率とは粗利益に占める賃金、手当、福利厚生の割合を示し

 ます。

 従って、年間665万円ということは、その半分の333万円しか

 人件費に充てることはできません


 どう頑張っても、平均年収が333万円ということになります。

 人件費は、これから高くなっていく傾向にあります。賃金を抑えたと
 
 しても福利厚生は高くなってきます。

 賃金を上げられない会社は、採用活動で不利になってきます。

 そうかといって、賃金を同じように支払っていくと営業経費が掛けら

 れず、こちらでも苦戦します。

 これは今問題になっている貧困家庭は、子供の教育にお金が出せず

 教育を受けられない子供が、また収入が少なくなってしまうという

 連鎖とよく似ています。

 粗利益の差が会社の状況に大きく関わってきますので、決算の時は

 必ずチェックしてください。

 30%も下回っていたら、非常事態宣言をして抜本的に事業を見直さ

 なければなりません。

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     1位作りの地域戦略

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  3.流通段階の見直しを掛ける
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 経営とは、目に見えないものでとても解りにくいですが、その

 経営システムの善し悪しを評価することはできます。

 これが利益なのです。

 ドラッカー先生は、利益をこのように言っています。粗利益が

 少ないと経営システムが悪いことになります。

 経営システムは、社長が作りますのでその責任は社長にあります。

 利益性が悪い原因は、色々あると思いますが、自社が最終消費者から

 何段階目なのかによっても、変わってきます。

 部品の下請けの場合、消費者 → 小売 → 卸 → メーカーと間

 にありますので、4段階目になります。二次下請けの場合、5段階目

 になります。

 利益性を落とすのは、中間マージンが発生することです。もう一つが

 それぞれの段階で必ず価格競争が入るからです。

 しかもその中間に位置する人たちは、物の価値や品質よりもコストを

 気にする人たちです。優れた製品を作ったところで、高く仕入れてく

 れることはありません。

 価値や品質に対してお金を出してくれる可能性があるのは最終消費者

 が最も確率が高くなります。

 中小企業は、マンパワーも資金も不足していますから、大量に売る

 ことは出来ません。

 このようなことから、価格競争に巻き込まれない付加価値の高いもの

 を主力商品に
しなければならないのです。

 粗利益が30%の低かったら、この流通段階の見直しから始めるべき

 です。

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posted by ランチェスター戦略・社長塾塾長 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 営業戦略
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