それに加えて営業的側面もあり、いわば製造と営業を兼
ねてお客さんと話す状態です。
まずはお客さんの要望を聞きます。この時は製造のことは
一切考えないで、お客さんの要望を聞き理解に努めます。
こちらはお客さんの業務は全く知らないわけですから、
解らない言葉や理解できない内容が出てきたら、すかさず
質問を投げかけます。そうしないと話はどんどん進み
こちらは承知したことになってしまうからです。

お客さんの要望が理解できた時点で、値段の交渉の事前
準備に入ります。
それは、特に手間がかかりそうなところや通常のシステム
と違うところを聞き直すことです。
この作業は何をしているかいいますと、製造工程に入った
ときにどのように製造工程を減らすかを考えているのです。
こちらの工程が減らせるということは、お客さんの負担する
費用にも影響します。
お客さんの要望を満たして、しかも製造工程を減らせないか。
頭を巡らせます。この作業はお客さんの要望以上のことを
生み出すこともありました。
ところがこの過程を抜かすと、お客さんの要望を満たすために
とんでもなく高い費用になってしまう事態になります。
ひどいエンジニアになると、お客さんの言った言葉を克明に
メモし、この要望を満たせば文句はないですよね。と
サインまでもらってくる人もいます。
こんな状態で、Win−Winすなわち、相手も良し、こち
らも良しという状況を作れる訳がありません。
私が打ち合わせに臨むにあたって心に強く誓ったのは、この
Win−Winは必ず存在すると信じることでした。
これはシステム開発だけでなく、多くの場面で言えることです。
相手の要望を満たし、さらに自分自身も利益を得ることを
生み出すと決意しては如何でしょうか?
