◆豊臣秀吉は、戦いの名手で百戦百勝したと言われています。
これは全くのデマです。本当に戦ったら少なからず死傷者が
でます。これは自分にとって国力を落とすだけです。
本格的な戦いをして国力が落ちたら、違うところから戦いを
挑まれます。有能な将軍は、馬鹿げた戦いはしません。
そして三戦すれば国が滅びることになります。
秀吉は、まず和睦を仕掛けたそうです。戦うとしても
兵糧攻めを多用したと聞いたことがあります。戦いのさなか
でも、自軍が不利になると和睦を仕掛けたそうです。
優れた将軍は、犠牲を少なくするようにして戦います。
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戦いを長くして、敵軍の民を疲弊させると勝ったとしても
その重荷を背負うことになります。出来るだけ早く戦いを
終わらせることを考えていたようです。
日露戦争までの日本は国力が劣っていたことを知っていた
ので、和平条約を素早く結びました。
企業間の競争に置き換えると、どのようになるでしょうか?
営業現場でよくある相見積もりは、ガチンコの戦いです。
同じものを同じ条件で価格だけで優劣が付くようなことは
やらないことです。現実はそういうこともあると思います。
しかしどう考えても納得がいかないことをやり続けることは
スタッフを疲弊させることになります。
ここは一度素直に戦うと自分のスタッフの能力を奪われるとして
考えてみてください。戦わずして勝つ方法はないかと。
ここが踏ん張りどころです。今までそうだから、明日もそうだ
という考えは、マネジメントが持つ考えではありません。
なぜなら社会は動的であり、動的なところにしか経済はありません
から。
この時に必要な考え方が、差別化です。差別化とは人と違うことを
することです。相手がこうしてきたから、対抗してそれ以上の何かを
することとは違います。ルール自体が変わるようにするのです。
例えば、ペットボトルのお茶は100円程度で売っています。これを
頑張って98円とか97円で販売するのは差別化とは言いません。
しかし、脂肪が燃えるお茶だから150円というと顧客の価値選好が
変わってしまいます。まず弁当のお茶にはしません。お味も比較対象には
なりません。どれだけ自分の脂肪を燃焼させるかです。
今はこのようなお茶は、各メーカーから出してきています。
したがって弱者はさらに差別化をしていかなければなりません。
そのヒントとなるのが、次回の研修のテーマである細分化です。
細分化とは別に差別化をする際に重要なことがあります。
それは、人と違うことを考える習慣を持つことです。未来工業の
改善提案の目的はそこにあるとにらんでいます。
それでも差別化を思いつかない場合は、より上位のものを想定
すると見えてくる時があります。
そもそも顧客が求めている価値は何だったかを考えてみて
ください。この答えはそう簡単ではありません。
先ほどのお茶の場合、お茶ではなくなるかもしれません。
お客に一歩近づく接近戦です。エフピコはこれで成功しました。
それでも戦わずして勝つ方が、自分の組織の能力は発揮で
きます。未来工業の例をよく調べると納得いくはずです。
納得いったら、それを実行するのがマネジメントの役割ですね。
価値選好のステージを変えてしまうのが本当の差別化であり
戦わずして勝つことです。
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